ネットワークビジネスとは、仲間を増やすことでお金が入る不労所得を得られるビジネスです。知り合いを誘うだけでお金儲けになるという魅力的な文言に惹かれ、このネットワークビジネスに参加する人が増えています。

ただ、言い換えれば、ネットワークビジネスは人間関係をお金儲けに利用するビジネスである要素が強いことも事実です。

今回の記事では、

  • ネットワークビジネスをやめたい
  • ネットワークビジネスのやめ方
  • ネットワークビジネスから抜け出す方法

など、ネットワークビジネスをやめる手順やめられない理由上手く抜け出す方法などを分かりやすく解説します。

また、今「やめたい」と悩んでいる方に向けて、ネットワークビジネスをやめた方の体験談を解析し、やめたきっかけも紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

これだけ!ネットワークビジネスをやめる2つのステップ

はじめに、ネットワークビジネスのやめ方について説明します。ネットワークビジネスをやめるためにすることは、このたった2つです。非常にシンプルなので参考にしてください。

ただ、ネットワークビジネスの契約においては、解約の際にトラブルになるケースもあるため、しっかりと手順を守って確実に行動しましょう。万が一、問題が発生したり不明点がある場合などは、消費生活センターに相談することをおすすめします。

ステップ①:契約書を確認する

まずは、契約書の確認をします。

解約方法退会方法、また商品の返品・返金方法などについて、契約内容を把握しましょう。

解約には会社に直接連絡することになりますが、事前にしっかりと契約書を確認して内容を把握します。こうすることで、解約手続きをする際に冷静に判断することができるため、予期せぬトラブルの防止につながります。

事前準備と考え、慎重に備えましょう。

ステップ②:解約手続きをする

次は、会社に直接連絡して解約の手続きをします。

ネットワークビジネスと契約し、商品を購入しているということは、会社との契約解除商品購入の契約解除の2つの契約の解約が必要です。

会社との契約解除

会社との契約解除については、そのネットワークビジネスの会社の方法に従って、退会の手続きをしましょう。

商品購入の契約解除

商品購入の契約解除については、契約してから20日以内であればクーリングオフにより契約解除できます。法律で守られているため、落ち着いて返品・返金の手続きをしましょう。

クーリングオフの期間が過ぎている場合も、契約の解除が可能なため、中途解約・返品の手続きをしましょう。ただし、途中解約には違約金が発生することがあるため、内容を確認しておきましょう。

【どうする?】メンバーへの伝え方

ここまで、ネットワークビジネスを退会するのに必要な手順をお伝えしました。ここで気になることは、「一緒に活動してきたメンバーにどう伝えるか」ということではないでしょうか?

結論として、後ろめたさを感じるかもしれませんが、特に挨拶をしたり伝える必要はありません。

退会すると決心した以上、とりわけ「執拗に引き止められたら断り切れるか」という心配、また自身の気持ちに不安定さを感じるならば、今は離れることが先決です。

ネットワークビジネスをやめようと思った理由

「やめられない」と悩む人の多いネットワークビジネスですが、ここでは実際にやめた人の経験談を紹介します。

体験談①:子どもに気付かされた

一つめに紹介する体験談は、お子さんに気付かされた例です。

引用:
「もうマルチ商法はやめた方がいいかも… 」と思ったきっかけは、「お母さんは、お仕事何してるの?」と聞かれた時の子供たちの反応でした。一瞬困った顔になり、「体にいいもの…ってゆうか、なんか…自然の物ってゆうか…。」とシドロモドロ。化粧品を売ってると言うわけでもなく、仕事内容を言いたくないともとれる、なんとも歯切れの悪い答え方でした。 この光景を見た時に、子どもたちは「お母さんは、人に言えない仕事をしている」と思っているのだと感じたのです。 確かに「マルチ商法をやってます!」なんて言えませんからね。「人に言えない仕事って…。私はいったい何をやってるんだろう…。」と子供たちに申し訳ない気持ちと同時に、信じていることへの疑いが出てきました。

引用元:ネットワークビジネスを辞めた理由とやめるためにしたこと

こちらの女性は、10年以上に渡りネットワークビジネスの活動をしてきました。しかし、ある日お子さんの自身の仕事に対する困惑や疑念に直面することとなります。

お子さんの気持ちを知ったことがきっかけとなり、長期にわたるマインドコントロールを解くことに成功した例です。

体験談②:人間関係への不満

次に紹介する体験談は、所属するグループでの人間関係の希薄さがきっかけとなった例です。

以下、一部抜粋:
・僕のアップラインなんだから声をかけてくれてもいいのに全く声をかけてくれない。
・これがほぼ毎回です。自分から話しかけないとコミュニケーションが取れない。
・少しは気にかけてほしいというのがありました。
・短い期間ではなく、4年間という期間でした。ある程度の人間関係が出来ていると思っていましたが出来ていませんでした。

引用元:ネットワークビジネスを辞めるタイミングや方法はどうすればいいか?

こちらの男性は、4年間に渡りネットワークビジネスの活動をしてきました。しかし、本来モチベーションが上がるはずの勉強会において、グループ内での人間関係の構築に不満を感じることとなります。

自身の所属するグループにおいて、直属の先輩会員との関係性への不信感がきっかけとなり、ネットワークビジネスの継続を考え直すことにつながりました。

体験談③:資金面での困難と心身の不調

3つめに紹介する体験談は、資金面での問題と、心身の不調がきっかけとなった例です。

以下、一部抜粋:

・平日は仕事後にセミナー、セミナーのない日は見込み客とのアポや勧誘活動、土日祝はイベント、自分の時間などない。平均睡眠時間3、4時間。
・まずお金の問題にぶち当たる。セミナー代、アポ代、製品代等で出費はどんどん膨らんでいく。行動すればする程、お金がなくなる。
・ビジネスを始めて約1年後に、1回目の限界がくる。不摂生、睡眠不足、ストレスから。
・セミナーに行けないことで気分が落ちやすくなってしまった。

引用元:やめたいのに、やめられない!ネットワークビジネス②

こちらも女性は、2年間に渡りネットワークビジネスの活動をしてきました。寝る間も惜しんで精力的に活動を続けたところ、資金面の問題、体調不良、メンタルの不調に直面し、それがきっかけで、ネットワークビジネスに疑念を感じることとなります。

苦しんだ挙句、彼女はその活動でタブーとされてきたネットを通し、ネットワークビジネスの真実と向き合います。ネットワークビジネスに対する世間の常識を認識したことがやめるきっかけとなった例です。

体験談④:儲からなかった

さいごに紹介する体験談は、儲けにならなかったことがきっかけとなった例です。

以下、一部抜粋:
・儲けまくるつもりが全然儲からなかったですね。やっぱりネットワークビジネス辞めた理由はこれが一番大きかったかな。
・ずっと頑張って継続してたら結果は後からついてくるものだと信じていました。でも、残念ながら、望んでいたような結果は出なかったですね。

引用元:まだネットワークビジネスで消耗してるの?ぼくがMLMを辞めた5つの理由

こちらの男性は、3年間に渡ってネットワークビジネスの活動をしてきました。セミナーに毎回参加し、毎日アポをとってたくさんの人と会うなど精力的に活動していました。

しかしながら、その動が現実として儲けにつながることなく、それがやめるきっかけとなりました。

ネットワークビジネスをやめられない理由

ネットワークビジネスをやめようと思っても、やめられない主な理由を紹介します。

やめられない理由①:マインドコントロール

ネットワークビジネスをやめられない理由の一つめは、マインドコントロールです。

定期的に行われるセミナーやお茶会などのイベント、グループの人たちとのやり取りを通して、知らず知らずのうちにマインドコントロールされる傾向があります。

本人はそのマインドコントロールに気づかず、良いことと信じて活動しているため、やめようと思うこと自体に罪悪感を感じるのです。
マインドコントロールを解くには、自分自身で気付く必要があります。ネットワークビジネス界ではタブーとされているネットの情報を恐る恐る見てみることで、その気付きに至ることが多いようです。

やめられない理由②:【いまさら…】過ちを認める恐怖

2つめの理由は、自分の過ちを認めることへの恐怖です。

マインドコントロールの影響下にあっても、何かのきっかけでネットワークビジネスへの違和感を感じられることがありますが、それでも一歩踏み出せない理由は、自らの過ちを認めることに対する恐怖からです。

自らの活動を肯定し、成功しているように見せかけるために尽力してきた時間やエネルギーは計り知れません。これまでの努力や投資が全て無駄だったと認めることは、「いまさら…」という感覚を強く抱かせます。

日常に戻ろうとしても、自分が誤った道を歩んでしまったことを受け入れてもらえるのか、不安にもなるのです。

やめられない理由③:【裏切り!?】メンバーの存在

3つめは、それまで共に活動してきたメンバーの存在です。

グループの仲間とは毎日のように顔を合わせることもあり、家族のような関係が築かれていることも少なくありません。

ネットワークビジネスへの猜疑心が出てきたとしても、ずっと同じ目標に向かって活動をしてきたメンバーや、信頼してきた先輩会員との間には、すでに絆が生まれています。そのため、所属していたネットワークビジネスを退会することは、仲間を裏切るような後ろめたさを感じるかもしれません。

しかし、メンバーや先輩たちとずっと一緒にいたいと思えば、ネットワークビジネスに残るしかないのです。あなたは過ちに気付いたのですから、それを認識して乗り切りましょう。

ネットワークビジネスを抜け出す4つのコツ

ここでは、ネットワークビジネスを抜け出す4つのコツを紹介します。

1 マインドコントロールを解く

まずは、自身のマインドコントロールを解くことです。

ネットワークビジネスでは、会社の主催する定期的なセミナーやお茶会、また日常的に先輩会員から受ける情報によって、独特の視点が強調され、結果としてマインドコントロールが行われています。

幸いにも、現在においてはSNSが発達しているため、広い視野においてネットワークビジネスについての意見や、その問題点、賛否両論といったさまざまな情報に触れられます。

セミナーや勉強会などでは、「ネット上の情報は信頼できない」という考えが教え込まれますが、気付きのチャンスがあれば、世間の空気を感じて様々な意見に触れてみることで、徐々にマインドコントロールから解放されるでしょう。

2 退会手続きをして離れる

ネットワークビジネスをやめたいと思ったら、できるだけ早く退会手続きをしましょう。

あなたが「やめたい」と感じたとき、相談できる相手はほとんどネットワークビジネスのメンバーや先輩会員に限られるでしょうから、その疑問や悩みを他の人に話すことは避けた方がいいかもしれません。

計画を立て、着実に退会手続きを進めましょう。一度手続きを完了すれば、たとえ先輩会員からの強引な引き止めがあっても安心です。

また、退会について不明点や相談があれば、消費者センターに問い合わせることをおすすめします。

その対応については、次の項目でお話します。

3 電話もメールも着信拒否する

もしも、執拗な引き止めや勧誘があるならば、電話やメールの着信を拒否するなど連絡手段を断ち切りましょう。

以前の仲間や先輩会員からの電話を無視することは難しいかもしれませんが、ネットワークビジネスを辞めたいと思ったら、どこかで距離を置く必要があります。

それでも解決しない場合は、次の項目を参考にしてください。

4 消費者センターに通報する

最終手段としては、執拗な勧誘があれば消費者センターに相談することです。

退会手続きを確実に行った場合、会社は法律を遵守するしますが、もしも執拗な勧誘や強引な引き留めがあるようなら、これも選択肢の一つになるでしょう。

まとめ

今回は、「ネットワークビジネスをやめたい」と感じている方に向けて解説しました。

ネットワークビジネスのやめる際は、その後トラブルに発展することのないよう着実に手続きを進めましょう。もしも「やめられない」と感じているなら、何らかのきっかけによる気付き、つまり、自己認識が必要です。

「ネットワークビジネスをやめたい」と感じている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。